「わたし、この味好き✨」を人に伝えよう
~味わいでみる日本酒のグループ分け~
日本酒と一言でまとめようにも、味は多岐にわたります。
全国に1200軒以上ある酒蔵で、何種類もの商品を発売しているのだから、種類だけで1万を超えてしまう。
そして、年によっても味わいが若干変化する。
さらに言うと、同じ年で、
- 原料
- 作り方
これらが、全く同じでも味わいは異なるのです。
杜氏(日本酒職人)さんは、この差を小さくしようと技術と経験を駆使しています。
しかし
それでも、同じものは生み出せません。
だって、菌の力を借りた”奇跡”によって、出来上がるからです。
いくら科学が発展しようとも、解明しきれない神秘の世界。
「じゃあ、1万種類ぜんぶ味が違うのね!」
そうなんですが、、
それではあまりに不便なためジャンル分けすることで
「あぁ、こんな感じね!」とイメージできます。
というわけで、今回はどんな風に分けられるのかご紹介!
味のグループ分け(一般的な分類)
今まで、僕たちの中ではSSI(日本酒サービス研究所)が提唱している
4パターンが一般的でした。
- 爽酒・・・すっきりさわやか、サラっといけちゃう
- 醇酒・・・香りも旨味もあり、果物に例えられることも多い
- 薫酒・・・味わいは軽いがしっかり香る
- 熟酒・・・香りは弱いが味わい深く、熟成感もある
・縦軸が香り
・横軸が味わい
味わいと香りの強弱で分類されているんですね。
ひとつの指針として役立ちます。
しかし、正直なところ分かりにくくないですか?
なんだか、全部同じ漢字に見えるし。(笑)
どれがどんな味なのか、頭と味覚がリンクしませんでした。
しかし、最近、すごくわかりやすいな!
というジャンル分けを目にしたのでご紹介させていただきます。
新たなグループ分けとは?
こちらは5パターン。
強弱ではなく、どんな味わいなのかを表現されています。
「SAKEFLIGHT(サケフライト)」 というサービスで紹介しているものです。
ちなみにこちらの会社は未来屋酒店と同じ会社(YUMMY SAKE株式会社)。
日本酒の好みをAI分析できるようにしたり、
本当に近未来的な取り組みをしている企業さんです。
新しくて、面白い取り組みをされているので、個人的にファンになっちゃっています。
さて、話が脱線しましたが
「SAKEFLIGHT」ではどんなパターン分けをしているのでしょうか?
1つずつ見ていきましょう。
① FLOWER(花)
誰からも好かれやすい華やかな香りに特徴がある、モダンなタイプ。赤リンゴやパイナップルに例えられる「カプエチ(カプロン酸エチル)」が香りの主成分。綺麗な薄味から強い甘みのものまで幅広さもある。
代表的なお酒:
・獺祭 純米大吟醸 45
・桂月 CEL24 純米大吟醸 50
・月桂冠 THE SHOT 大吟醸
②FRUIT(果実)
バナナ、メロン、ライチなど、お酒によって様々な香りを感じるタイプ。最近人気が高まっており、様々な新しい試みがみられ、日本酒の最前線を実感できる。
代表的なお酒:
・仙禽 クラシック 雄町
・みむろ杉 Dio Abita
・山形正宗 純米吟醸 雄町
③RICE(米)
炊いた白米のような香りを感じられる、日本酒の王道と呼べるタイプ。多くの料理と合わせやすく、温度帯によっても表情が変わり、呑み手次第で無限の可能性が広がる。
代表的なお酒:
・浦霞 純米酒
・王禄 丈径
・夜の帝王 特別純米
④GRAIN(穀物)
麦やナッツなどの香ばしさを感じるタイプ。ふくよかなコク・味わい深さを持つものが多い。お燗酒で本領発揮しやすく、食事との組み合わせで遊び心をくすぐられる。
代表的なお酒:
・神亀 純米酒
・竹鶴 純米
・奥播磨 山廃純米
⑤WATER(水)
穏やかな香りで、飲み疲れしない透明感のあるタイプ。わかりやすい主張はないが、どんな呑み方でも成立してしまう懐の広さがある万能選手。
代表的なお酒:
・久保田 千寿
・〆張鶴 純 純米吟醸
・七本鎗 14度原酒
出典:https://sakeflight.jp/sake_types
僕はこの分類を見たとき震えました。
どんな味わいなのか、シンプルかつ的確に伝わります。
実際、大抵のお酒はこの5パターンのどれかに分類できることが多いです。
もちろん、個性を持ったお酒たちをすべて型にはめてしまうことはよくないですが、イメージ化するために非常に有効なものです。
日本酒を飲んでみて、表現するときに
この5パターンを知っていたら
「これお花っぽいね!」
「これはお米の風味がする!」
「わぁ、水みたいにスルッと飲めちゃう!」
と、表現に困らないので覚えてみてみてください。
FLOWER(花)
FRUIT(果実)
RICE(米)
GRAIN(穀物)
WATER(水)
うーん、わかりやすい!!
まとめ
SSIのものと
リンクさせてみると
爽酒 → WATER、FLOWER
醇酒 → FRUIT、RICE、GRAIN
薫酒 → FLOWER、FRUIT
熟酒 → RICE、GRAIN
みたいな感じになるのかなぁと思います。
※僕の見解です。
パターン分けの視点がちょっと違うので、そこもまた面白いですね。
日本酒を飲みながら
「これは〇〇タイプかな?」なんて考えてみるのも楽しいですね!
さらには
「こんなジャンル分けどうだうか?」みたいなことを考えてみるのも楽しい。
お酒を飲みながら、あーだ、こーだ、お喋りするのはどうしてあんなに楽しいのか。
あー、お酒飲みたい。
ぜひ、僕たちさけ夫婦と一緒に飲みましょ。
(記事:夫のサニー)
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